手から発射する新型ミサイル!! ”ポイント・ブランク”
Point Blank=手から発射する電気光学式 VTOL (垂直離着陸) ミサイル
先月、イスラエルの軍需企業が新しい携行式ミサイル「ポイント・ブランク」を発表、アメリカ国防総省は数百万ドルの契約を結び、迅速な調達を目指しています。
・手から発射
・VTOL(垂直離着陸)
・精密誘導(電子光学/GPS)
ポイント ブランクは、兵士が1 人で持ち運べるサイズの小型携行式ミサイルで、発射・操作についても一人で運用可能です。
大きな特徴はミサイルにも関わらず、ランチャーが要らないこと。
手から発射できる垂直離着陸が可能なミサイルはこれが世界初となります。
アメリカでの最初のプロトタイプは、来年度に納入される予定です。
同じような携行式ミサイルのスティンガーや攻撃型無人機スイッチブレードなどは、どれもランチャーが必須です。また攻撃せずにオペレーターへ帰還させることも可能で、その場合は再利用もできます。
ミサイルと攻撃型無人機の両方の側面を持つこの新しいミサイルは「スター・ウォーズ」のXウイングに似ているデザインです。
X型の主翼に独自のダクトプロペラで推進力を得ており、これにより垂直離着陸やホバリングが可能になりました。
非常に静かで機動性に優れており、ステルス性を持っています。
電気光学およびGPSによる誘導で精密攻撃が可能で、平均誤差半径(CEP)1mという精度の高さを持ち、静止・移動両方のターゲットに対して有効です。
ミサイルとしてだけではなく、偵察などにも使用でき、搭載されている電気光学システムによりリアルタイムで情報を収集することが可能です。
射程:10km
重量: 7kg
全長:1m
翼幅:0.8m
連続飛行時間:20 分
命中精度: 平均誤差半径 1 m (CEP)
弾頭:2kg
最大速度:288 km/h
高度:450m以上
ターゲット:静止・移動ターゲット
誘導:電子光学および GPS
弾頭は2kg、ターゲットに当たると起爆する着発信管、命中せずともターゲット付近で起爆する近接信管の両方に対応しています。
近接信管:目標物に命中しなくとも一定の近傍範囲内に達すれば起爆できる信管
ミサイルは高度450m以上、最大速度288 km/hで飛行でき、攻撃前にホバリングしながらターゲット情報を集め、正確な位置を確認したのち、アタックモードで水平飛行、速度をあげて突入します。
重さは約7kgと軽く、大きさは全長1mと小さいため、バックパックで携行可能とされています。
最大20分間飛行可能で、最大射程は約10km。
ポイントブランクはミサイルとしてイスラエルメーカーから発表がありましたが、近年次々に誕生する新しい兵器において、攻撃ドローンとミサイルの明確な違いはなくなってきています。
固定概念にとらわれず、性能・機能共に既存の兵器の隙間を埋めるような新たな兵器が開発されています。
ジャベリンやスティンガーは高威力ですが、非常に高価で重量も重く、攻撃型無人機は安価で軽いものが多いですが、ランチャーが必要だったり回収が出来ないなど、様々な課題がありました。
ポイントブランクではミサイルとドローン両方の性質を持たせ、価格、持ち運び、操作など、運用の容易さに重点をおいています。
今後地上部隊のサポートとして、幅広く運用されることが期待されています。
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